こんにちは。今朝ジオゲッサーのマスター帯・チャンピオン帯DuelsにA community world(略称ACW)のマップが使用されることになったという告知を見て衝撃を受けました。このマップ変更がGeoguessrに与える影響はかなり大きいのではないかと思っています。
そもそもACWとは何?と思われる方も多くいると思うので、調べた範囲で分かったことを共有します。
より詳しい内容についてはA community world の公式ページ (Geoguessr マップリンク: https://www.geoguessr.com/maps/62a44b22040f04bd36e8a914)( 公式ページURL: https://docs.google.com/spreadsheets/d/e/2PACX-1vS-4Mnp6Epdh-irphVWO_TB_l6Dp7k-evB05FAvNm-gHGK0Wkobsws5yk-iQXr8N9PsP-ExneOXxg6m/pubhtml ) に飛んで読んでみてください。
ACWとはGeoguessr海外コミュニティの有志によって約10万(2023年5月30日現在)の地点が手動で選択されたマップです。地点はあらゆる遊び方を想定して選ばれているそうで、ピンポイントでゲスしやすいものもあれば国を当てることさえ難しいものもあります。どの国・地域からどれだけの地点が選択されているかについては、ACW公式ページに記載があります。地点数が全体の1パーセントを超えている国について、円グラフでまとめてみました。
ACWではすべての地点が手動で選ばれているため、スタート地点にはなんらかの意図が含まれていると推測することができます。それが地域の特定要素であれば慣れたプレイヤーは容易に場所を特定することができますし、何も特定要素がなければ何かしらの特殊な場所であると考えることができます。
ACWは地域の特定要素(グーグルカーメタ・地名・電柱・公共物のデザイン・風景など)をどれだけ知っているかがダイレクトに得点に反映されるマップであり、これまでよりもプレイヤーのリージョンゲスの実力が勝敗につながることになるでしょう。
実力が反映されやすいことと裏返しになってしまう点ではありますが、ACWでは運要素が極端に減ってしまうことが欠点として挙げられます。ジオゲッサーとは関係なく持っていた雑学的・趣味的な知識を使える地点にたまたま遭遇して特定ができ、ランカーに勝利できるというようなジャイアントキリングの確率はかなり下がるのではないかと思います。
ACWは地点数が約10万であり、1500万ほどの地点を有するWorldマップと比べて世界中をランダムに探索している気分にならないのではないかというのも個人的に気になっている点です。ただWorldマップは地点が多いといえども特定の場所にストリートビューが偏りがち(例えばオーストリアは全土でおよそ25万~50万地点なのに対してウィーンだけで約10万地点ある)で、結局同じところばかり出るという問題がありました。
加えてインドに関してはWorldや公式Indiaマップではデリー・アフマダバード・バンガロール・コインバトール周辺しか出ないという問題もあります。マップ作成でインドを範囲選択した場合、何らかの技術的な理由があるのかこれらの地域しかマップ追加されません(インドのほぼ全域に公式ストリートビューが存在するにも関わらずです)。手動でのマップ作成の場合はなぜかこの問題は発生しないため、ACWはインドの各地域の地点をバランスよく追加していると思われます。
↑インドの問題については解消済みです。
これらの事情を踏まえると、ACWは地点が少ないといえどもむしろWorldマップよりも多様な世界の景色を楽しむことができるのではないかとも思います。
実際の対戦で気を付けるべきこととしては、地点の偏りがなくなった結果、国だけが分かっている状態でゲスするときの最適解が異なることです。今までは国の真ん中の地点ではなく、例えばポーランドだと南部が正解の地点に近い確率が高いという状態でした。ACWではその国の中からどういう分布で地点が選択されているかわからない(大きい国についてはACW公式ページに州ごとの地点採用数が記載されています)ため、今までのWorldマップの感覚でゲスすると思わぬダメージを受けることも多くなると思います。
ACWを採用したDuelsがどうなっていくか興味深いです。新しいことをどんどん取り入れていくGeoguessr運営のスタイルが好きです。ただ運要素を排除することはゲームとしてよくないと感じるので、ACWのスパイスとしてWorldがたまに出てくるようにしてほしいなあと思います。