Geoguessrには便利な「メタ」が多数存在しています。「メタ」はこのゲームと切っても切り離せない関係にありますが、今回は国を特定した後のリージョンゲスの段階において、「メタ」がどれだけ役に立つのかについて考察していきます。

「メタ」という言葉は使う人によって指す範囲がかなり異なります。ナンバープレートや交通標識、市外局番、電柱をメタに含める人もいれば、グーグルカーやカメラの汚れをメタと呼ぶ人もいます。これはおそらく、Geoguessrの本質を何と捉えているかで「メタ」の広さが異なるのだと思います。世界の風景や文化から地域を推測するゲームと考えていれば、ただ覚えていれば地域がわかるという市外局番や電柱等はメタになるのでしょう。

本稿では「メタ」の定義について、Googleストリートビューの撮影環境に依存する地域の特定要素、と考えることとします。具体例としてはGoogleカー、フォローカー、汚れ、撮影年(著作権)、季節、天気、その国のカバレッジ範囲です。この定義に沿って各国のメタの重要性を★1から5に分類してみました。なお、海外領土は基本的に除いて考えています。情報源はPlonk itのHPと、Plonk itのDiscordサーバーです。Discordでは世界中のGeoguessrプレイヤーによりさまざまな情報交換がなされています。
星の目安としては以下のようになります。

★5:メタを利用して都市・道路の特定が可能なエリアが多い
★4:メタで全土からおおよその地域の絞り込みができる
★3:メタで2~5割ほどの地域がわかる
★2:特定の地域がわかるメタがある
★1:地点がわかるメタが少しだけ存在
★0:メタが発見/公表されていない、もしくはメタがあっても重要性が低い


ヨーロッパ
・モンテネグロ ★★★★★
空に裂け目(リフト)があるかどうかで範囲を二分割することができます。
さらにリフトがある場合は車のアンテナに白い点がついているかどうかでさらに二分割ができるようです。
あとはカバレッジ範囲と道路の角度を組み合わせたらかなり地点を寄せられると思います。
メタがとてつもなく便利ということで★5になります。

・北マケドニア ★★★★★
北マケドニアはカバレッジがほぼ幹線道路に限られています。かつ撮影時に近くを走っていた車や写真の汚れで道路を特定することが可能です。季節で町を絞ることもできます。以上より★5です。

・グリーンランド(デンマーク) ★★★★★
グリーンランドは海岸線沿いに点在する町にカバレッジがあります。車やトレッカーの種類によって大多数の町を特定することができるため、★5です。

・ロシア ★★★★
ロシアは広大な国ですが、アンテナの種類やぼかしの有無、グーグルカーによりかなり地域を絞ることができます。ロシア東部ではカバレッジが幹線道路に集中しているため、カバレッジ範囲を知っておくことも重要です。
それでもメタだけでは地域を絞り切ることは難しいため、★4にしました。

・ウクライナ ★★★
ウクライナの国当てとして赤い車を使うことができますが、さらにアンテナの有無に地域差があります。赤い車以外の車もいくつかあり、特定の地域特有です。これらのメタがあっても寄せることが難しい地点が多いため、★3です。

・ブルガリア ★★★
ブルガリアのカバレッジがGen3だけであった頃はアンテナの種類により地域を綺麗に分けることができていたようですが、現在Gen4のカメラに更新されていっています。Gen4に置き換わっていない箇所では従来のメタが使えるため、★3です。

・アルバニア ★★★
モンテネグロ同様リフトの有無によって地域を絞ることができます。
そこから更に絞り込むことは難しいため★3です。

・スペイン ★★★
特定の地域に集中しているアンテナやその他細かいメタがいくつもあるので★3です。

・フィンランド ★★★
Genの種類と季節の組み合わせや、アンテナの有無・種類で地域を絞ることが可能なので★3です。

・セルビア ★★
道路が特定できるアンテナや汚れが存在している他、撮影季節が秋の地域もあります。セルビアは国土が広いため重要性が高いですが、メタが使える範囲が狭いため★2です。以下の国も通用範囲が狭いことから★2以下になっています。

・オーストリア ★★
スイス国境付近の地域特有のアンテナがあります。

・エストニア ★★
離島を中心に天気や気候、カメラを利用した細かいメタが多いです。

・アイルランド ★★
Gen4で小道なら北部(イギリス北アイルランドから見て西側に位置している部分)です。

・ベルギー/クロアチア/デンマーク/フランス/ドイツ/ハンガリー/ルーマニア ★
知っていれば地域や都市がわかるメタが少しあります。

・ルクセンブルク/イギリス/スイス/チェコ/ギリシャ/アイスランド/イタリア/ラトビア/リトアニア/ オランダ/ノルウェー/ポーランド/ポルトガル/スロバキア/スロベニア/スウェーデン ★0

アフリカ
・セネガル ★★★★★
グーグルカーの特徴や撮影時刻により道路の特定をすることができます。

・チュニジア ★★★★★
フォローカーの種類や有無と、カバレッジの狭さから地域を特定することができます。

・ケニア ★★★★★
グーグルカーの種類が豊富です。

・ウガンダ ★★★★★
カバレッジがカンパラとその郊外、そしていくつかの国立公園に限定されています。

・ボツワナ ★★★★
カバレッジが限定されているのと撮影季節により地域の絞り込みが可能です。
ただこの国はメタだけで絞り切ることは難しいです。

・ガーナ ★★★
車に貼ってあるテープの種類により地域を三分割することが可能です。その他細かいメタもいくつかあります。

・ナイジェリア ★★★
カメラの世代や車の種類により地域を絞ることができます。

・レソト ★★★
カバレッジの少なさと天気から一部の道路を特定することが可能です。

・エスワティニ ★
カメラの汚れメタが使える道路があります。

・南アフリカ ★
クルーガー国立公園特有の車のほか、細かいメタがあります。

北中米
・ドミニカ共和国 ★★★★★
カバレッジはサントドミンゴとサンティアゴのみです。

・パナマ ★★★★
グーグルカーの種類により綺麗に地域を分けることができるようです。

・グアテマラ ★★★
車にくっついているバーの形状により地域の絞り込みが可能です。

・カナダ ★★
北部のエリアはカバレッジが限られているため、覚えておくと強いです。

・メキシコ ★
Gen4の車の色に地域差があるようです。

・アメリカ ★0

南米
・ボリビア ★★★★★
カバレッジ範囲が非常に限定されているため、車の進行方向や天気、写真の汚れで道路を特定することができます。

・パラグアイ ★★★★★
カバレッジはブラジル国境沿の町のほんの一部分のみです。パラグアイにもグーグルカーが走って欲しいです(そこまで撮影環境は厳しくないだろうからおそらく政治的理由ですかね)。

・アルゼンチン ★★★
Gen4の車の色で地域を絞ることができる他、撮影時刻や季節で地域がわかることもあります。

・ブラジル ★★
Gen4カーの色の分布に地域差があるようです。

・エクアドル ★★
車のアンテナで地域を二分することができるようです(私にはいまいち違いがわかりません……)

・チリ ★
撮影年で絞り込みができるようです。

・コロンビア ★
Gen4の分布がゲスに使えることがあるかもしれません。

・ウルグアイ ★
天気の分布メタが発見されています。

・ペルー ★0

アジア
・キルギス ★★★★★
車のミラーや進行方向で大部分の地域を絞ることができます。

・モンゴル ★★★★★
車の種類とカバレッジ範囲の知識で地域を絞ることができます。

・ラオス ★★★★★
カバレッジが5つの町にしかない上、カーメタでビエンチェンを確定させることができます。

・バングラデシュ ★★★
撮影年により地域を分けることができるようです。

・ヨルダン ★★★
カバレッジが限られているのと、天気で特定可能な道があります。

・マレーシア ★★★
グーグルカーの色に地域差があります。

・インド ★★
インドが広くプレイされるようになったのは最近なので、あまりメタは出回っていないです。
特有の車があるそうですが、詳細は見つけられませんでした。
おそらくこれからメタが発見されることを見越して、★2にします。

・インドネシア ★★
グーグルカーの色に地域差があります(が、かなり使いにくいです)。その他細かいメタもいくつかあります。

・韓国 ★★
カバレッジが限定されているのと、地域特有の車が少しあるようです。

・カタール ★★
アンテナの傾きにより南北の判別ができるようです。

・UAE  ★
カバレッジ範囲が限定されています。

・ブータン ★
カバレッジ範囲が限定されています。

・イスラエル ★
ショートアンテナの分布に地域差があるようです。

・日本/タイ/スリランカ/カンボジア/トルコ ★0

オセアニア
・オーストラリア ★★
車の色でおおまかに地域を絞ることができるようです。

・ニュージーランド ★
北島特有の車があるようです。



以上、各国個別にメタの有無について記載しました。
車に依存するメタはグーグルストリートビューの更新により使えなくなるか、より複雑になったりするので、使う際には最新の情報を確認しておくことをおすすめします。

メタをどこまで知っておく必要があるかについては、★3以下のメタ、★4や5であっても小さな国のメタはまったく知らなくても問題なくランクマッチのチャンピオン帯で戦えると思います。私は今までメタについては積極的に覚えておらず、相手に負けて確認するということをしていました。今回改めてメタをまとめてみて、思ったよりメタは多くないのだなというのが実感です。ヨーロッパやアメリカ大陸、東・東南アジアはほぼメタなしでのプレイが要求されていることが分かりました。

メタの調査・公表をされているすべてのGeoguessrプレイヤーにお礼申し上げ、本稿を締めさせていただきます。